2020年01月19日

ブログ708、広島高裁、伊方原発3号機、運転禁止の判決。

1月17日の判決は2つの点で痛快である。

第1に、規制委員会の判断が甘い、と断じたこと。
阿蘇山の大噴火の想定が甘い、活断層の調査も不十分、と書いている。

第2に、高裁・第2審がこの判決をしたことは大きい価値があること。
今までは地裁・第1審ではときどき住民側が勝つ事もある、しかし高裁・第2審では勝てない時代であった。これからは高裁・第2審でもときどき住民側が勝つ時代に入った意義は大きい。後2〜3年すれば第3審・最高裁でもときどき住民側が勝つ時代になると思う。

ただし、裁判官もやはり出世を考える役人かな? とも感じた。森一岳裁判長は今年 定年で退官する人である。だから出世を考えることなく、信念に従って判決を出せたのかもしれない。

思えば2006年3月に、原発訴訟では住民側が勝つという 初の判決を出した金沢地裁の井戸謙一裁判長は当時50歳、5年後には早期に退官している。今は反原発派として大活躍しているのだが〜〜。

フクシマ事故以来、京都大学原子炉実験所を訪問し、何度もお会いした小出裕彰先生のように、全く出世しない人生を生きた6人の研究者には、改めてその美しい生き方に敬意を表する私です。

もし、このブログを若い人が見ているなら
〜〜少しばかりの出世より、少しばかりの収入より、美しい生き方を選んで欲しい。信念を曲げた人生を生きて欲しくない。〜〜
と書いて、今日のブログの幕を下ろします。感謝、三上元 拝。  


Posted by 三上元 at 16:49Comments(0)脱原発社会一般

2020年01月06日

ブログ707、ゴーン逃亡、もう一つの見方

私の友人が、もう一つの見方を教えてくれた。それは
〜〜日本はもう目的を達成したから逃がした〜〜といもの。

目的はゴーンを日産とルノーから追い出すため、であった。それは二つの会社がそう意思決定したので、既に目的を達成したのである。
さらに、長い裁判となり、1審、2審は無罪の可能性もあるので、無罪なら検察側の失態となってしまう。目的は達成したのだからゴーンさん逃げていいよ。
〜〜という見方である。なるほど。

もう一つ
1月4日の新聞には
〜〜ドイツ、再エネが化石燃料を上回る〜〜の見出し。

電源別の発電量で、2019年、原発の14%を除くと、風力、太陽光、バイオマス、水力などの再エネ合計が46%、石炭やガスなどの化石燃料合計が40%となり、再エネすなわち自然エネルギーが化石燃料を上回ることになったのである。

ドイツは他国の苦い経験から学び、原発ゼロを2022年末に達成することを決めた。一方、
日本は自国の苦い経験からすら学ばず、原発維持を2030年代も続ける、と決めた。

原発には未来が見えないことは明らかではないのか。中国もそう意思決定した。投資家も、日立のイギリスでの原発断念を好感して株価の上昇により、原発からの脱却を支持した。

自民党だけが原発にしがみついている。いや、安倍晋三だけかもしれない。自民党の中に居る脱原発派は100人を超えたはず。勇気を出して自民党内で、原発からの脱却を議論する時である。

デービッド・アトキンソンさんが、著書 国運の分岐点で
〜〜今こそ、日本は明治維新並みのグランドデザインの大変革をしなければならない。このままでは中国の属国になります。〜〜と書いている。

日本のグランドデザインを変えましょう。
原発ゼロ、格差の小さな国、SDGsで先行する国、GDP拡大より世界から尊敬される国でありたい。
感謝、三上元 拝。  


Posted by 三上元 at 10:45Comments(0)社会一般脱原発

2020年01月01日

ブログ706、ゴーン 逃亡、15億円を捨てて。

元日のビッグニュースは、カルロス・ゴーンだった。
私だってそうすると直感した。有罪になる、と思った男はこうするのだ。

二つの問題が起きる。
一つは、保釈金の基準をこれからは引き上げることになる。

二つ目は、国際常識から見て、あまりにも犯罪容疑者に不利な日本の司法制度を、日本は改めざるを得なくなる。日本はそう追い込まれる。

原発政策も同様である。福島事故から学んだドイツは原発からの脱却を選択した。日本は、福島から学んだはずなのに、原発の維持を選択した。

世界の常識は、ドイツが正常で、日本が異常と映った。ゴーンは、日本の危機管理にも教訓を与えてくれた。日本を狙うスパイは簡単に日本に入国し、出国しているに違いない。テロリストが日本の原発を狙うなら簡単であろう、と推定する。

平成の30年は、世界の中で日本の存在感がどんどん小さくなった時代。
令和の20年で、世界における日本の存在感を、しっかりと固めよう。

私は、信頼される国、尊敬される国、になりたい。2020年 元日。三上元 拝。



  


Posted by 三上元 at 17:59Comments(0)脱原発社会一般